肩凝り
肩こりが起こる原因としては、まず肩から背中周辺の筋肉の緊張が挙げられます。
肩周辺の筋肉に何かしらの負担が掛かる事により血液の循環が滞ってしまい、肩周辺の筋肉が血行不良に陥ります。
そうなると筋肉や細胞への酸素・栄養などの供給が減少してしまい、筋肉の本来の柔軟性や弾力が失われてしまいます。
これが続いてしまうと体内で疲労物質が発生します。
この疲労物質が溜まっていくと神経を圧迫し刺激する事で、凝りや痛みのなどの症状を誘発してしまいます。
こういった刺激を受ける神経を末梢神経と言い、脳や脊髄から体の隅々にまで張りめぐらされており細い神経繊維が束になり血管と一緒に構成されています。
この末梢神経へ負担が掛かる事で凝りや違和感や痛みなどの症状が出る事になります。
具体的には、運転やデスクワークなどで長時間同じ姿勢を続ける・重いものを上に上げる・うつ伏せや横向きで寝転んで本を読む、など無理な体勢を取り続けてしまうと腰や肩の筋肉に負担がかかり、筋肉が疲れ疲労物質が溜まっていきます。
そうなる事で筋肉が硬くこわばってしまい血管を圧迫し、血行不良になっていきます。
血行不良の状態ですと、本来血液の流れにより排出する事が出来ていた疲労物質が取り除けなくなってしまいます。
その結果、更に筋肉が硬直するという悪循環に陥ってしまうのです。
この硬直した筋肉が末梢神経を圧迫し、神経細胞が障害を受けてダメージとなり様々な症状になってしまいます。
具体的には、末梢神経がダメージを受けるとダメージを受けた箇所から、その情報が電気信号として感覚神経を伝わり、大脳皮質へ届けられます。
その信号が大脳皮質に広がって瞬時に整理され、痛み・凝り・痺れなどの感覚が生じてしまいます。
さらに、大脳皮質から運動神経へと指令が届けられ、身体を動かすと痛みが出たり、お風呂に入って筋肉を温めても症状が全く改善されないといった状態が続きます。
痛みやが繰り返し起こる・いつも同じ場所が痛むといった症状の慢性化につながってしまうのです。
腰痛
腰痛も腰周りの筋肉の緊張により、末梢神経にダメージが入っていく事で痛みが生じます。
ただ物理的に負担の掛かる事で起こるものとは別に心因性といったものがあります。
基本的に凝りや痛みなどの症状の大半は、筋肉や骨格に問題がある事で起きますが、それ以外にも精神的なストレスによるものもあり、この場合は医療機関にかかっても原因がはっきりしないまま改善せずに慢性化してしまうケースも多いとされています。
人間はストレスにより心身に負担が掛かる事で様々な症状を引き起こします。
ストレスというのは外部からの刺激のことで例えば進学や就職、結婚、出産などの出来事も外部からの刺激=ストレスになります。
ストレスによって身体は緊張状態を起こしますが、過度なストレスが続いてしまうと緊張状態が常に起こり続け、筋肉が固まってしまい血流が滞りがちになってしまいます。
これが末梢神経への負担となり様々な症状の原因になっていってしまいます。
更にストレスが多い人の場合、脳内でも痛みをより感じやすい状態になっている為、少しの刺激でも痛みを伴いやすくなります。
この痛みが新たなストレスとなり、痛みに敏感となるので悪循環が生まれてしまうのです。
またストレス過多によるうつ状態が起きている方の大半は姿勢不良が癖づいてしまっています。
気分が落ち込む事で体勢や視線が自然と下方を向く様にしてしまうからです。
そうなりますと物理的な筋肉への負担にもなってしまう為、更に腰痛などの症状を悪化させる要因になってしまうのです。
首こり
首の凝りや痛みの原因となってくるのが現代の場合、ストレートネックになってきます。
頭を必要以上に前に出した状態が続く事で、本来ある頚椎の湾曲がなくなってしまいます。
そうなると今まで自分の重い頭部を支えていた脊椎が頭部を支えなくなってしまい、筋肉へ必要以上に負担が掛かる事になります。
その中でも特に、首の深層筋である後頭下筋群に問題が起こり、凝りや痛みに繋がってしまいます。
更に後頭下筋群が凝る事で首の後ろに張りや痛みなどが出てしまい、首を回しにくくなってしまったりなど首周りの可動に制限が掛かる場合もあります。
制限が掛かる事で首周りの筋肉が動かせなくなってしまう為、血流の流れが悪くなっていき、やはり末梢神経への負担となっていきます。
基本的に首の状態が悪くなっていると、頭の状態がやや下向きに固定されてしまっている事が多くなってきます。
そうなっていく事で首への筋肉と末梢神経以外の自律神経への負担にもなります。
自律神経は24時間毎日、内臓や血管の状態を自動的に調整してくれる神経で、これが正常に機能している事で自身の健康を保つ事が出来ます。
そしてここに問題が起きてくると自律神経失調症という状態に陥ってしまいます。
発症する症状としては身体のダルさ・不眠症・寝ても疲労感が抜けないなどから頭痛・動機や息切れ・めまい・吐き気・立ちくらみ・下痢や便秘など多岐にわたります。
精神的症状として、情緒不安定・イライラや不安感・うつなどの症状が現れることもあり、悪化してしまう事で日常生活にも支障が出てしまうケースもあります。
この為、たかが首の凝りだと侮っていると本当に危険な状態になってしまっていることあり、症状がある場合、早めに改善をしておく必要のある部位とも言えます。
頭痛
頭痛は大きく分けて二つ存在し、一次性頭痛と二次性頭痛に大別されます。
普段起こりうる頭痛の大半は、他に原因となる病気のない一次性頭痛になります。
一方、病気などの原因によって引き起こされる頭痛は二次性頭痛とされ、この頭痛が起きている場合は最悪死に至ってしまうケースもあります。
特に見逃すと危険性が高い病気のとしては、くも膜下出血、脳腫瘍、慢性硬膜下出血、高血圧性脳症、うつ病などがあります。
更に一次性頭痛の中でも種類があり、大半の頭痛はこの中の緊張性頭痛がそれに当てはまります。
筋肉の酷使による血行不良からの神経への負担によって痛みが出るタイプです。
特にデスクワークによる、長時間の座り姿勢の維持とパソコンのモニターからの光を視神経が受けることが発症の原因となります。
他にもストレスによる影響を受けて発症しやすく、夕方など仕事の負担がたまりやすい時間帯に痛みを感じることが多いとされています。
これが慢性化してしまうと、軽度から中等度の頭痛が毎日続き、それ以外の肩こり・首の痛み・目の疲れ・倦怠感・めまい・吐き気・睡眠障害(早朝覚醒・途中覚醒)などの症状を併発しやすくなります。
そしてそれが重篤な状態に陥ってしまう場合、頭痛から病気に移行するケースもあります。
基本的に首周りは血行不良の状態の為、筋肉の酸素の欠乏が起きてしまい免疫力などが下がってしまいます。
そうなるとあらゆる病気のリスクが高まってしまい、日常生活に支障が出てしまうこともあります。
一次性の頭痛でも慢性化する事で本当に危険な症状になり得てしまうのです。